”おもてなし”が辛い?思わず友達を呼んで家飲みしたくなる。たった3つの”おもてなし心得”

コラム

年末に向けて、人が集まる機会が何かと増えてくる時期ですね。

クリスマスや新年に、ホームパーティをされる方も多いのではないでしょうか?

主催者にとっては、

人が集まるのは嬉しいし、楽しみな一方で

お掃除が大変だなあ。

お料理何を作ったらいいの?

頭を悩ませたりします。

その結果、気が重くなってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、以前の私は、ホームパーティ嫌いでした。

ところが、おもてなしの達人と出会い
「おもてなし」の真髄を知って、心を切り替えたら「ホームパーティも悪くない」「あら、楽しいじゃないの」と思えるようになりました。

今日は、「おもてなしが楽しくなる秘訣」をご紹介してみたいと思います。

よろしければ、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

ホームパーティが憂鬱だった

中学生の頃、時々、父が職場の方やお友達をホームパーティにお誘いすることがありました。

お招きする日が決まると、のんびりやの母は

どうしよう? お掃除しなくちゃ。お料理はなにがいい?

と長子の私に聞いてきます。

「お掃除しなくちゃ」=>一緒にやってくれるわよね

「お料理は何がいい?」=>一緒に考えて!

「どうしましょう?」=>一人じゃできないから、手伝ってね。

「パパの大切なお客様だし・・・」=>失礼は許されない

思春期の私は、言葉にはしませんでしたが、このように聞こえていました。今思えば、決して強制されたり怒られたわけではなかったのですが。

結局、当日までに、玄関のドアを拭いたり、窓拭きしたり、掃除をいつも以上に隅々まで行います。

さらに、数日前には、母と一緒に前菜からデザートまでメニューを決めて、お買い物から料理が始まります。

当日は、必ず家にいて、お料理の仕上げと、給仕、よくわからないお話にお付き合いして、片付ける。

母は、父の友人たちと話すことも楽しそうでしたが、子供の私は決して楽しい時間ではありませんでした。

ただ、「ホームパーティ=大変な母を手伝う1週間」という認識だったんですね。

なので、子供の頃は、父が知らない人を連れてくるホームパーティが苦痛で仕方がありませんでした。

持ち寄りパーティはいいかも

その後、我が家のホームパーティが少し形を変えていきました。

クリスマスになると父の職場の方々がご家族そろって集まるようになりました。

すると、それぞれの奥様が手料理を持ってきてくださるようになったのです。

お料理を持ってきてくれるの?
なんて素敵なシステム!!

初めて聞いた時には、目が飛び出るほど驚きましたし、安堵しました。

当時、大人と子供を合わせると30人ほどは集まっていたと思います。

よく家に入っていたと思うのですが、食事が終わると子供は集まってゲームをしたり、深夜まで盛り上がり楽しい時間でした。

お手伝いはありましたが、持ってきてくださる手料理は、我が家の味とは違っていて、それがまた楽しみになりました。

主催者が楽しめるパーティもあるのかもしれない・・・・と思うようになりました。

茶道の先生との出会い

社会人になって、機会に恵まれて茶道を習うことにしました。

最初は軽い気持ちで見学に行ったのですが、先生の雰囲気にすっかり魅了されてしまいすぐに入会しました。

その先生は、70歳もとうに超えていて、膝を悪くされて正座ができず、小さな椅子に座って指導されていました。

茶代先生
こんにちは。ようこそ、いらっしゃいましたね。
初めまして。今日は、よろしくお願いします。
茶代先生
ほっほっほ。そんなに緊張しないで。お茶は、怖くないですよ。美味しいものですよ。
は、はい。美味しいですよね。お抹茶、大好きなんです。和菓子も。
茶代先生
ほっほっほ。おいしく召し上がればいいんですよ。
え?それでいいんですか?作法とか覚えるの大変じゃありませんか?
茶代先生
美味しいものは、自然と人に差し上げたくなるでしょう?
丁寧に美味しく心を込めてお茶を差し上げる。それが茶道ですよ。
はあ。作法は、美味しくお茶を入れるためのものということですか?
茶代先生
ほっほっほ。作法は、心です。全て意味があることですから、難しいことはありませんよ。

なんだか、わかったようなわからないような・・・・。

「ほっほっほ」って実際に笑う方は初めて見たわー!という単純な発見と、凛として上品なのに全然怖くない、むしろ優しい空気感に魅了されてしまいました。

はじめて一年足らずで、まさかのお茶会を開くことに

習い始めて1年ほど経った頃、先生から提案がありました。

茶代先生
 桜さん、京子さん、お茶会をしませんか?
桜先輩
 ええええええ!お茶会ですか?無理です、無理です。まだ、そんな域に入ってません。
茶代先生
京子さんは、どう思われる?
桜先輩がこんなに驚かれるくらいですから、私なんてもっと無理なのではないですか?
茶代先生
本式のお茶会でなくて良いのですよ。桜さんがお濃茶を、京子さんがお薄を、お仲間の皆さんに差し上げるのです。
桜先輩
お稽古のお仲間に・・・ということですね。場所も、いつもお稽古しているこの場所でよろしいんですか?
茶代先生
けっこうですよ。おもてなしのテーマを決めて、ご自分たちで、道具も選んでくださいね。立派なお道具を買ったりしないで、ここにあるものを工夫しなさい。

型にはまらず、堅苦しくなく、ただ招待客をおもてなしするんですよ。
わたくしを、お仲間を、楽しい気持ちにしてくださると嬉しいわ

桜先輩
わかりました。京子さんと一緒に考えて、皆様をご招待します。
頑張りまーす。

そんな感じで、お茶会の準備を始めました。

七夕茶会で、おもてなしに目覚める

桜先輩と二人でお茶会のテーマを「七夕」に決めました。

桜先輩
京子ちゃんとやってみてと言われたからには、何やってもいいんだと思うよ。
え?私ってどんなイメージですか?
桜先輩
ちゃんと責任感とか常識はあるんだけど、実は好奇心旺盛で面白いって感じ。
そうなんですか?
桜先輩
茶代先生が「初めてまもない京子さんだから面白い」と言ってたわよ。若い子が入ってくれて嬉しいのよ。

実は入会後にわかったのですが、茶代先生は、私のような初心者に教えるような先生ではなかったそうです。
自宅でのお稽古は、大ベテランの先生たちが茶代先生に習いにくる・・・という先生の先生だったんですね。

じゃあ、好きにしちゃっていいですか?七夕といえば、笹飾り。
床の間に笹をくくりつけて、みんなで願い事書いてつけましょう!!
桜先輩
竹?床の間に???そりゃ、先生も驚くわ。
招待状もかわいいのつくりたいですよね。そこに、短冊つけといて書いてもらいましょうよー。
桜先輩
先生の願い事って、聞いてみたいわね。それなら、掛け軸や香炉も、七夕や星をイメージして選びましょう。
掛け軸や、香炉、水差しなんかも何を選んだらいいか全然わからないので、この機会に教えてください。
桜先輩
いいわよ。茶花の代わりに、笹飾りね。お菓子とお茶も一緒に選びましょう。
ワクワクしてきました! みなさん、喜んでくれるといいですね

お茶会の結果は、茶代先生にも、お仲間にも喜んでもらえました。
準備は、桜先輩と一緒に3週間ほど、かけたかと思います。

その間、不思議と「面倒臭い」とか「手間だ」とは思いませんでした。
ただただ、「喜んでもらえるように知恵を絞る」ということが楽しかったんですね。

お茶会を主催することは、お客様だけでなく、もてなす側もワクワクして楽しいことなんだと体感したことは、私にとって新しい体験でした。

茶代先生は、この後全ての生徒さんに順番にお茶会をするようにおっしゃいました。

「おもてなし」を真剣に考え実践すること自体が、人の心に寄り添うことに繋がるということを教えて下さったのだと思います。

そういえば、同じような経験をしたことを思い出しました。

憧れの料理マダムは、なぜか楽しそう

ご主人と海外赴任して帰国した料理上手マダムに、ホームパーティの誘って頂いた時のことです。

お伺いすると、すでにテーブルには、彩りが美しいサラダや前菜が並んでいました。

メインテーブルとは別に、壁きわの小さなテーブルには、グラスや飲み物、取り皿などが並んでいました。

挨拶して、乾杯して、ご歓談タイムを楽しんでいると、キッチンから「ピーーーー!」と音が。

料理マダム
あ、できたわね。

と奥に入って大きな天板を持って戻ってこられました。その間3分くらいです。

料理マダム
さあ、どうぞ!

アルミホイルを取り除くと天板いっぱいの大きな魚のグリルでした。

料理マダム
タイの香草焼きよ。このソースかけてどうぞ〜。

マダムも一緒に食べて飲んで、和やかに話が盛り上がります。

またしばらくすると、キッチンから「ピーーーー!」と音が。

料理マダム
さあ、どうぞ!牛テールのシチューよ。
このクリームかけてね。取り皿は、そちらの(小さな)テーブルにありますから、お好きなだけどうぞ。

といって、グツグツ言っている大きな鍋をテーブルに置きました。

そのまま隣の方とワインを片手におしゃべりしています。

しばらくすると、

料理マダム
子供達、デザートよ。

フルーツやゼリー、アイスクリームの大きなパックがドーンと出てきました。

子供達は、大騒ぎです。

グラスを手に、思い思いに自分でパフェを作ってきます。

料理マダム
おしぼりと、お茶は、ここに置くわね。

パーティは、みなさん盛り上がっていました。

自分が楽しまないと、評判が落ちるのよ

料理マダムに話しかけました。

マダム、今日はありがとうございました。とても美味しくて、レシピもお伺いしたいです。
料理マダム
ありがとう!レシピを求められるなんて光栄だわ。
手際が良くて、驚きました。マダム、キッチンにあまり戻らなかったですよね。
料理マダム
ふふふ。それはもお、私がお友達と飲んで食べて大笑いしたいから。
そのためのパーティですもの。
私、パーティって大嫌いでした。みんなが楽しんでるのに、私はお料理運んだり、片付けたり。
料理マダム
それは嫌いになっても無理はないわ。実は私も嫌いだったのよ。
そうなんですか?
料理マダム
私の実家は、お正月など人が集まるときは、男性は茶の間で食事して、女性は台所で食べていたわ。
だから、人が集まることが嫌だったのよ。
台所?ひどい。
料理マダム
海外では、パーティの主催者がパーティ会場にいないのは、ありえないことなの。表にいて、もてなすことがいいことなのね、キッチンにずっといたら「手際が悪い主催者」だと思われるのよ。
日本とは全然逆ですね、
料理マダム
そう、少なくとも私の家とは正反対ね。今は、主催者が楽しんでいることが、パーティを盛り上げる秘訣だと思っているの。
どうしてですか?
料理マダム
主催者がキッチンにこもっていたら、知らない人同士を紹介したりできないでしょう? 会話の提供したり、招待客みなさんに楽しんでもらうのが主催者の務めよ。友達同士の内輪の食事会でも、お家の人が片付けてたら、気を使ってしまわない?
確かに。あとで一緒に片付けるから、今は一緒に話そうって誘うかもしれないです。
料理マダム
そうよね。だから、規模の大小に関わらず、人をもてなす時には、自分自身も楽しむことが必要なのよ。お客様に「あなたと一緒に過ごせて嬉しい」と伝えることが、一番のおもてなしじゃないかしら?
私、間違ってました。気がつかないうちに、周りの人に気を使わせていたかもしれないです。
いや、多分気を使わせてます。
料理マダム
あら。それはそれで、可愛いと思うわよ。京子ちゃんが一生懸命小さな手で作ってくれたカップケーキ食べた時には、嬉しかったもの。お片づけしてる後ろ姿も、お母さん思いで目頭熱くなっちゃったわよ。
ありがとうございます。でも、やっぱり、「楽しみながらおもてなしできる大人」かっこいいと思います。
料理マダム
お友達は、京子ちゃんにも楽しんでほしいはずよ。肩肘はらずに素直に手伝ってもらって、一緒に楽しみなさいね。

「おもてなしは、もてなす人も楽しまないと!」
そんなことを教えてもらった出来事でした。

無理しない。普段通りのおもてなし

そんなことがあって、私も大人になり結婚して転勤族になりました。

新しい土地で、知人からの紹介で出会った友人たちと意気投合し、
気がつくと我が家は、人の集まる家になっていました。

「お魚もらったんだけど、いる?持っていくよ。」

「今から、行っても大丈夫?なんか買い物していこうか?」

などなど、寂しいと思う暇なく人が集まるように。

やってきた友人の手土産でお酒を楽しみながら、お料理をして、一緒に味見してもらってテーブルへ。

作る料理は、
トマトソースのパスタ

サラダ

餃子

肉じゃが

などなど、定番の家庭料理ばかりです。

たまに、チーズの盛り合わせがテーブルに出るときは、オシャレな友人の手土産だったりします。

来てくれる友人の目当ては、私の料理・・・・というわけではなく、「なんか、いやすいから」「ごめんね。飲み物ないから買ってきてくれるかな?(来ていいよ)」と言ってくれるから来てみたよという感じでした。

ママ友達も「おでん、作りすぎちゃって。明日持っていくから、一緒にお昼食べよう。」と、子供が小さいときは我が家でよくランチをしていました。

今は子供達も大きくなり、転勤したりで、このころの友人とは離れた場所におりますが、掛け替えのない時間を共有できました。

え?
これがおもてなしなの?

という方もいらっしゃるかもしれないですね。

以前の私なら、そう思ったと思います。

でも、「おもてなしの秘訣」を教えてもらった今は、ようやく「おもてなhし好き」になれた気がします。

育児中のママのできる”おもてなし”は、これでいいんじゃないかな・・・

自分が楽しみながら、来てくれる方に「一緒に時間を過ごせて嬉しいよ」を伝えられることが大事なのかなと思っています。

そして、誰かのお誕生日とか、記念日、季節の行事など、ここぞというときは、少し頑張るとものすごく喜んでもらえて、やりがいがありますよ。

まとめ

というわけで、今では、掃除に明け暮れて、疲れきってから、お料理して、当日は立ちっぱなし・・・そんな辛いホームパーティはしないで済むようになりました。

テレビで僻地の取材に行ったタレントさんが、地元の方から「おもてなし」として地元料理を提供されていたりしますよね。
水の貴重な場所で、水をもらったら、最高の「おもてなし」だと思うのではないでしょうか?

なぜなら「来てくださったあなたを、なんとか喜ばせたい」という気持ちが伝わってくる気がします。

茶代先生や、料理マダムに教えて頂いた「おもてなし」の秘訣は

・相手の心に寄り添う

・自分も楽しむ 

・持っているものを丁寧に提供する(背伸びしないでいい)

ということかなと思います。

簡単料理のご紹介とかでなく拍子抜けされたら、すみません!!!
(お料理は、素敵なブロガーさんがいらっしゃるので、ご覧くださいませ。)

ただ、このことは、私自身が転居しながら、人との連りを持ってきた中で、とても役にたつ考え方だと感じていることなんですね。

持ってる時間もお金も得意なことも人それぞれです。

なので、

一人で準備をするのが憂鬱なら仲間と準備してはどうでしょうか?楽しむ時間が増えますよ。

お料理が苦手なら、美味しいと評判のデパ地下グルメを調べて用意して、友達に教えてあげたら喜ばれるかもしれません。

お部屋のデコレーションが好きな方は、得意を生かして部屋作りに専念して、お料理や買い物は友人に頼んでしまったらどうでしょうか?

いやいや、私の料理を食べて欲しいあなたは、料理に全力を出して、あとは諦めてと言っちゃうのもアリかもしれないです。

掃除が苦手な方は、
人が来るのをチャンスととらえて、頑張ってみてはどうでしょうか?

完璧でグレードの高いおもてなしは、ホテルやレストランのプロの世界があります。

ホームパーティや家飲みに求められるものってなんでしょうか?
参加する人が心地よければ、それでいいかなって思ったりします。

主催する人も、招かられる人も心地よい、そんなホームパーティを考えてみてもらえたら。。。
みんなでハッピーな時間を過ごして頂けたら・・・
参考になれば嬉しく思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございした。

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